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『天地明察』~暦というものを手にするまでに~

冲方 丁
08 /02 2013
天地明察天地明察
(2009/12/01)
冲方 丁

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暦。
一年365日。それって一般的な知識としては知ってるけれど、なぜなのかは知らないというのが大半ではないでしょうか。
私も、なぜ一年は365日であり、それがどうしてわかるのかさっぱりわかりません。
本書は、江戸時代に、その暦を作り上げた渋川春海という男を主人公にした話です。

本書を読んでいると、江戸時代にも暦はあったようです。
しかしそれは正確なものではなくほんの少しだけ誤差のあるもの。何百年に数日単位で狂う、それぐらいの誤差。
些細な誤差なんじゃ?でもあきらかに違う。今日は今日でないという、そんな気持ちの悪さが潜んでいた時代。
国の一代事業として、より正確な暦をつくりだす男たちの心意気が描かれています。

この手探り感が良い。
あるのは、わずかばかりの技術と人力だけ。
日本は鎖国というネックがありますが、それをものともせず、より正確なものを導き出そうとする意思が素晴らしい。
いろんな専門家が繋がり合って、長い時間、技術や思いの連鎖によって、そして導き出されるひとつの解。
天地間の真理とでも言うべき、それを見つけ出すまでの道のりには胸熱くなるものがあります。

登場人物たちは、それぞれの分野に秀でた人ばかり。その人たちが力を合わせることで、ものすごい難問が解き明かされるような過程は、なんだかプロジェクトXを見ているような心持ちにもなりました。

沢山の人の力で大きな問題に取り組む。
そういうシチュエーションに胸熱くなる人には是非お勧めです。


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