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落語と中学生 『花実の咲くまで (Green Books)』

堀口 順子
07 /13 2012
花実の咲くまで (Green Books)花実の咲くまで (Green Books)
(2012/04)
堀口 順子

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がむしゃらも良し

「じいちゃん?」中学3年生の新太郎のもとに、3月に死んだじいちゃんがひょっこりあらわれた。落語家のじいちゃんに弟子入りしたいと切望していた新太郎は、すっかり絶望していたが…。じいちゃんやまわりの人々とのかかわりをとおして、新太郎は自分の進む道を見つけていく。(「BOOK」データベースより)



●落語っぽさ

表紙を一目見て、「ははぁ~ん、これは落語の本だな。」っと確信。
あんのじょう落語でしたが、内容は中学生向けのもの。
なんだかちょっと新鮮な気分になる本です。

主人公は中学3年生の新太郎。
新太郎の祖父は落語家。3月前に死んだはずがある日突然あらわれて・・・
落語家になりたい新太郎と、その周りの人々のふれあいを描いたあったか物語です。

展開や主人公の視点など、読んでいるうちに懐かしさがこみ上げてきます。
そうそう、中学生の頃ってこんな感じの本が好きだったなぁ・・・
主人公の新太郎が真っ直ぐすぎて眩しいぐらい。
これぐらい、わけがわかってなくても突き進むのも良いものだなぁと、感慨すら湧いてきます。

●落語は子供でも楽しめる?

ストーリーの展開を見ていると、中学生×落語というのはなかなか難しいのかなって思います。
落語は、博打や遊郭、夫婦の情愛など、なんとなく大人の機微がわからなければ、楽しめないものも多いのが事実。(『寿限無』や『ちりとてちん』など、中学生にも楽しめるものもたくさんありますが)

新太郎の好きな落語が『文七元結』、『居残り佐平次』、『黄金餅』などを好きなのもちょと無理を感じました。
(結構、人間のディープなところをついた話ばかり。おそらく中学生には楽しめまい)
『文七元結』はストーリーのラストの部分にかかっているのでしょうがありませんが。

この本を読んで、落語に興味をもった中学生がいたとします。
主人公が大好きな上記の落語を実際にYouTubeとかで聞いてみてもおそらく全然楽しめないでしょう。
そこで「落語って面白くないなぁ…」って感想をもたれてしまうのは残念。
新太郎の好きな演目が、そういう部分を考慮した演目ならばよかったのに。

でも、こうした中学生などに向けた、落語の本があるのは良いこと。
日本には色々な文化があって、それに触れる”きっかけ”を多数用意しておくことが必要だと思います。
『花実の咲くまで』を読んで、『文七元結』を聴いて、ちょっと背伸びして「文七元結は良いねぇ!」って中学生がいてもそれはそれで微笑ましいです。

________________________

追記
これを書いていて思い出したのが『サザエさん』の四コマ。
1,2,3コマ目は皆でラジオから流れてくる落語を楽しんでいます(タラちゃんとわかめちゃんはいなかったような)。
皆とても楽しそう。大笑いしながら楽しんでいます。

そして4コマ目。
波平さんがカツオに「今の噺がわかるとは何事だ!!」っとお説教。

多分、廓噺とか大人向けの話だったのでしょう。
それで笑えるカツオはかなりのオマセさんってことですね。





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