FC2ブログ

「正しきものは救われる」話 『オリバー・ツイスト』

チャールズ ディケンズ
05 /09 2012
オリバー・ツイスト〈上〉 (新潮文庫)オリバー・ツイスト〈上〉 (新潮文庫)
(2005/12)
チャールズ ディケンズ

商品詳細を見る


貧困に憂う


救貧院の孤児として育てられたオリバーは、食べ物も満足にあたえられず、煙突掃除屋や葬儀屋に「貸出」される仕打ちに耐え切れず、9歳のある日そこを抜け出してロンドンへ向かう。オリバーは、道中で出会った少年に案内されて、とある家に泊まることができたが、そこはユダヤ人フェイギン率いる窃盗団の巣窟だった。いやいや一味に加えられたオリバーは、早々に警察に捕まってしまう。(「BOOK」データベースより)



●貧困からの脱出

孤児の少年オリバー・ツイスト
どんな時にでも正しさを忘れなかったオリバーの人生を描いた話です。

前々から気になっていた『オリバー・ツイスト』。
タイトルはずいぶん前から知っていましたが、どんな話なのかまったくわからぬまま読んでみました。

舞台は19世紀のイギリスで、ずいぶんと貧富の格差がひどい時代。
貧乏のどん底で暮らしていたオリバーが艱難辛苦を通して徐々に幸せを手に入れていくという、古典的な幸福劇といった内容です。

●ストーリーよりも、時代描写

この話が書かれたのは180年ほど昔。
当時の価値観は、現在とは大きく違います。
なので、登場人物たちにいまいち感情移入しづらいところが多々ありました。

オリバーが幸せになっていく過程には、ちょっと都合良すぎるんじゃないかと思う場面が多々あります。
訳者の解説にもありますが、このご都合主義当時のロマン主義文学の影響があるからだとか。
現実が舞台ですが、ストーリーにはどこかリアリティーに欠けるものを感じます。

ストーリーよりも目が行ったのは、文化や環境。
この当時は産業革命後のイギリスなのでとにかく汚く描写されています。
貧困層に対しては、社会福祉らしきものはありますが、それもひどいもの。
貧しい人たちは、本当に劣悪な環境で暮らさざるをえなかったのでしょう。

時代描写にはリアリティーが感じられ、環境や貧困、人権について考えさせられるものがありました。



関連記事
推薦図書に選ばれる理由 『十五少年漂流記 (新潮文庫)』

スポンサーサイト

図書館男子

図書館好きの管理人が、様々なジャンルの本を紹介しています。特にお気に入りなのは、江戸、落語、アート、デザイン系の本。相互リンク随時募集中!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。