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心優しきモノ 『ハツカネズミと人間』

ジョン スタインベック
01 /19 2012
ハツカネズミと人間 (新潮文庫)ハツカネズミと人間 (新潮文庫)
(1994/07)
ジョン スタインベック

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愛情の、一つの例

一軒の小さな家と農場を持ち、土地のくれるいちばんいいものを食い、ウサギを飼って暮らす―からだも知恵も対照的なジョージとレニーという二人の渡り労働者の楽園への夢。カリフォルニアの農場を転々とする男たちの友情、たくましい生命力、そして過酷な現実に裏切られて起こる悲劇を、温かいヒューマニズムの眼差しで描く。戯曲の形式を小説に取り入れたスタインベックの出世作。 (「BOOK」データベースより)


壮大な自然を舞台に、素朴な愛情や悲しさを描いた作品です。
主人公たちジョージとレニーは二人で一人のような関係。
世渡り上手だけれど肉体では無いジョージと人一倍の力を持つ発達障害のレニー。
お互いのない足りない部分を補いながら、二人はアメリカの農場を転々としながら夢にむかって生きています。

レニーはとても無邪気で素朴な存在。
彼は小動物が好きなのですが、人一倍ある自身の力加減が分からず、可愛がろうとして殺してしまうということが多々あります。
(後々になってこの事が悲劇の原因となっていきます)

そんなレニーをそっけないながらも、愛情深く接するジョージという存在が、この小説の中でじんわりと光り輝いています。
人を思いやるということ。友人を愛するということ。
一見、レニーをうまいように使っているようにも見える、ジョージですが深い観察眼と愛情がなければ、それはできないように思います。

小説の最後に起きる悲劇。
ジョージが下す大いなる決断。
そこには美しくも悲しい愛情の形が描かれていました。



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