FC2ブログ

舞台、神保町 『森崎書店の日々』

八木沢 里志
01 /09 2012
森崎書店の日々 (小学館文庫)森崎書店の日々 (小学館文庫)
(2010/09/07)
八木沢 里志

商品詳細を見る


人生の息抜きに

貴子は交際して一年の英明から、突然、他の女性と結婚すると告げられ、失意のどん底に陥る。職場恋愛であったために、会社も辞めることに。恋人と仕事を一遍に失った貴子のところに、本の街・神保町で、古書店を経営する叔父のサトルから電話が入る。飄々とした叔父を苦手としていた貴子だったが、「店に住み込んで、仕事を手伝って欲しい」という申し出に、自然、足は神保町に向いていた。古書店街を舞台に、一人の女性の成長をユーモラスかつペーソス溢れる筆致で描く。「第三回ちよだ文学賞」大賞受賞作品。書き下ろし続編小説「桃子さんの帰還」も収録。(「BOOK」データベースより)


お正月からほっこりした本に出会えたと思います。
どん底気分の主人公が、神保町にある叔父の古本屋さんで下宿しながら次第に立ち直っていく物語。
ところどころ、人生の深みを感じさせるセリフが散りばめられており、楽しみながらもしみじみ心に染み込んでいく良さがあります。

古書街として有名な神保町。
私はまだ行ったことはありませんが、主人公はそこで様々な本と出会い、そしてのんびりした時間の流れる森崎書店で生活するうちに活力を取り戻していきます。

物語の中で、別に古書が主人公の人生に大きな影響を与えるだとか、沢山本の紹介がでてくるだとかといった話ではありません。
しかし、この場面設定が古書店だからこそでてくる味というものがあると思います。

たとえのんびりしていても、田舎暮らしや外国の暮らしとも違う。
古書店という固有名詞的な空間でののんびりした暮らし。
あまった時間の中で生まれた、読書という選択肢。
本から、店が好きになり、神保町が好きになり、そして人を好きになっていく。

少々、話が上手くいきすぎな感じもありますが、そこは物語、楽しみましょう。
この本を読んだあとは、多分古本屋巡りがしたくなると思います。


関連記事
書店員のリアル 『傷だらけの店長 ~それでもやらねばならない』
スポンサーサイト

図書館男子

図書館好きの管理人が、様々なジャンルの本を紹介しています。特にお気に入りなのは、江戸、落語、アート、デザイン系の本。相互リンク随時募集中!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。