スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「やきもき」に近い感情 『キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)』

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
(2006/04)
J.D. サリンジャー

商品詳細を見る


気づけば通ってきている


J.D.サリンジャーの不朽の青春文学『ライ麦畑でつかまえて』が、村上春樹の新しい訳を得て、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として生まれ変わりました。ホールデン・コールフィールドが永遠に16歳でありつづけるのと同じように、この小説はあなたの中に、いつまでも留まることでしょう。雪が降るように、風がそよぐように、川が流れるように、ホールデン・コールフィールドは魂のひとつのありかとなって、時代を超え、世代を超え、この世界に存在しているのです。さあ、ホールデンの声に(もう一度)耳を澄ませてください。 (「BOOK」データベースより)


昔に買って、放置していた本です。
そのころに少しだけ読んだのですが、面白いと感じずそのままにしておりました。
それから数年の間を経て、最近ようやく読了いたしました。

昔から、『ライ麦畑でつかまえて』は読んでおいたほうが良いと聞かされてきました。
それは永遠の青春小説で、きっと人生のタメになる小説である、と。
私が手にとったのは、村上春樹訳のライ麦畑。
名作+世界的文学者の訳ということで購入したような気がします。


途中で放置していた最大の理由に、主人公のホールデンの性格がどうにも受け入れられないというものがありました。
見ていてやきもきするような考え方。大人ぶっているのに子供としか言えないような行動。
数年前はそれがどうしても受け入れられず、私は読むのをやめてしまいました。

最近、読書量の増えたこともあり、思い切って最後まで読んでみようと再チャレンジ。
数年前に読んだときのなんとも言えない感情は薄まっており、さくさくと読み進めることができました。

読後、なぜあの時自分がこの本を受け入れがたかったのか。
それは自分の中にホールデン的、大人と子供の間でのたうつ、要素がくすぶっていたのだからだと思います。
自分の中のなんとも飲み込めない、気持ちの悪い感情が、主人公のホールデンとかぶっていたのでしょう。
そして、今になってなるほど、これは青春小説と言われる訳を理解することができました。

主人公のホールデンは誰しもが通過するであろう青臭い時代の象徴とも言えるキャラクターです。
自分と世界とのバランスが崩れているような、、大人の世界のなにものをも馬鹿にしているような。
その世代にしかわからない時期を、主人公はモヤモヤしながら過ごしています(尾崎豊の世界にも似てるかも)。

悩んで、バカにして、思い切って、バカになって、色々やってみて。
結局、後にならないと解らないことを、ホールデンは必死に解ろうあがきまわっているようでした。
でもそれが大切なことの一つなのだろうと思います。


題名の「キャッチャー・イン・ザ・ライ(ライ麦畑で捕まえて)」。
物語の中で、ほんとかすかに触れられるホールデンの心情。
その世代の宝石のような、青臭さの塊のようなものの象徴のように私は感じます。



関連記事→人、ねずみ、人間  『アルジャーノンに花束を』
       膨張と抑圧 『限りなく透明に近いブルー』
スポンサーサイト
プロフィール

Author:図書館男子
図書館好きの管理人が、様々なジャンルの本を紹介しています。特にお気に入りなのは、江戸、落語、アート、デザイン系の本。相互リンク随時募集中!

検索フォーム
カテゴリ
未分類 (0)
実用書 (71)
デザイン (38)
アート (32)
漫画 (28)
新書 (22)
文庫 (8)
江戸 (13)
落語 (20)
サブカル (10)
幻想的 (9)
ドキュメント (7)
学術 (9)
雑誌 (6)
ライフ (28)
小説 あ行 (16)
アガサ クリスティー (1)
安部 公房 (1)
芥川 龍之介 (1)
有川 浩 (2)
池上 永一 (1)
五木 寛之 (1)
伊坂 幸太郎 (3)
ウィリアム・サマセット モーム (1)
ウィンストン グルーム (1)
江戸川 乱歩 (2)
遠藤 周作 (1)
押井 守 (1)
小説 か行 (4)
カミュ (1)
川村 元気 (1)
貴志 祐介 (1)
ケストナー (1)
小説 さ行 (23)
桜庭 一樹 (1)
佐藤 多佳子 (1)
サン=テグジュペリ (1)
J. R. R. トールキン (1)
J.D. サリンジャー (1)
J‐P・サルトル (1)
志賀 直哉 (1)
C.W. ニコル (1)
司馬 遼太郎 (9)
澁澤 龍彦 (2)
ジャンニ ロダーリ (1)
ジュール・ヴェルヌ (2)
ジョン スタインベック (1)
小説 た行 (14)
ダニエル キイス (1)
太宰 治 (2)
谷崎 潤一郎 (3)
チャールズ ディケンズ (1)
筒井 康隆 (1)
恒川 光太郎 (1)
トーベ・ヤンソン (1)
ドストエフスキー (2)
トマス・H・クック (1)
トルーマン カポーティ (1)
小説 な行 (10)
中 勘助 (1)
梨木 香歩 (4)
夏目 漱石 (2)
南條 範夫 (1)
西尾 維新 (1)
日本児童文芸家協会 (1)
小説 は行 (9)
坂東 真砂子 (1)
ピエール・シニアック (1)
東野 圭吾 (2)
ヘッセ (1)
ヘミングウェイ (1)
星 新一 (2)
堀口 順子 (1)
小説 ま行 (38)
万城目 学 (6)
松岡 圭祐 (1)
三浦 しをん (6)
三島 由紀夫 (1)
三津田 信三 (1)
ミヒャエル・エンデ (1)
宮木 あや子 (1)
村上 春樹 (8)
村上 龍 (1)
森見 登美彦 (12)
小説 や行 (6)
八木沢 里志 (1)
柳 美里 (1)
夢野 久作 (2)
山田 風太郎 (1)
よしもと ばなな (1)
小説 ら行 (2)
リチャード・バック (1)
ロアルド・ダール (1)
小説 わ行 (2)
和田 竜 (2)
取得物@動画など (13)
図書館 (19)
雑記 (22)
購入日 (7)
J. K. ローリング (1)
柳広司 (1)
冲方 丁 (1)
坂木 司 (1)
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
Twitter
tosyokandanshiをフォローしましょう
カウンター
最新トラックバック
フリーエリア
図書館男子さんの読書メーター
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。