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じっとりとした恐ろしさ 『狗神』

坂東 真砂子
02 /09 2011
狗神 (角川文庫)狗神 (角川文庫)
(1996/12)
坂東 真砂子

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集落に、血を受け継ぐモノ達。


話は、時田という男が長野県善光寺のお戒壇廻りをする所から始まる。
お戒壇廻りとは善光寺にある真っ暗闇の回廊を歩く行為だ。
その真っ暗闇の中、時田は高知からきたという女に声をかけられる。
どこか不思議なその女と共に、少し暗闇の中で迷う二人。
その中で、暇つぶしにと女は自分のことを語りだす・・・


高知に伝わる狗神付きの伝説。土着的な風習にしばられる人々。
因果な血を受け継ぐ者達。決して自分たちで交わってはいけない血を
受け継ぐ者達。

戒律が破られた時、呪われた血が悲劇を招く。


ざっくりとこんな形で話は展開していきます。
現代に残る、閉鎖された風習とそれを受け継ぐ土地の者。

私は田舎にすんでいるのですが、こんなことがそこかしらにあります。
まだまだ、そんな風景は日本に残っていて、だからこの本は恐ろしい。

作者の坂東真砂子さんは四国、高知を舞台にした作品を沢山書かれています。
『狗神』のほかに『死国』なども有名です。
どちらも面白いですが、私は『死国』よりも『狗神』のほうが濃い恐怖が
潜んでいるように感じます。
(この二つは映画化されましたが原作のほうがお勧めです。)

日本人なら誰でも感じるであろう、共通感覚。
田舎に行ったとき、初めてなのに懐かしいと感おもう感覚。
それに”似た”感覚を受けるとおもいます。

ただし恐ろしさでですが。

↓(坂東真砂子ではこちらもお勧めです。)
山妣〈上〉 (新潮文庫)山妣〈上〉 (新潮文庫)
(1999/12)
坂東 真砂子

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