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鬼太郎×エロ×ナンセンス 『ゲゲゲの鬼太郎 青春時代』

ゲゲゲの鬼太郎 青春時代   (角川文庫 み 18-62)ゲゲゲの鬼太郎 青春時代   (角川文庫 み 18-62)
(2010/11/25)
水木 しげる

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ちゃんちゃんこ”や”下駄”は卒業でしょうか。

「墓の下高校」に通うことになった鬼太郎。階下に住む貧乏劇画家に家宝のペン先を渡すと、描いたお化けが飛び出し大騒ぎに! 青年漫画誌に掲載された「続ゲゲゲの鬼太郎」を当時の掲載順に収録した、完全保存版! (amazon内容紹介)


●オトナな鬼太郎

1977年に『週間実話』で連載されていた物を全収録。
水木しげる先生が描く少し大人な鬼太郎の物語。

この作品では、鬼太郎は高校生。青春(?)真っ盛り。
お化けでも人間社会に暮らさねばならぬという理由から高校に通っています。
素性を隠し、「田中ゲタ吉」という偽名を使って学生生活を送る鬼太郎。
ちゃんちゃんこの代わりにボーダーの服がトレードマーク。
かつてゲゲゲの森に住んでいた鬼太郎は、赤貧生活の中ですっかり俗世間に溶け込んでいます。

もともとゲゲゲの鬼太郎などでも、貧乏な生活を送っていましたが、それが人間世界どっぷり浸かって暮らすとなると、貧乏の度合いが違ってきます。
なんというか、小汚い、いかにも貧乏学生の慎ましやかな日々といった感じ。
いままでのゲゲゲの森でのナチュラル生活とはまったく違う青春時代を送っているようです。

●エロスな青春

まず、この作品は世間一般に想像されている鬼太郎のイメージとは大分かけ離れています。
『墓場の鬼太郎』の怪奇色も『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪要素もだいぶ薄いです。
そのかわりエロの要素が主になっています。
鬼太郎とエロなんて結びつかない人もいるかもしれませんが、水木先生の漫画にはこ下ネタの要素はよく出てきます。(ねずみ男などその体現)
数ある水木先生作品の中でも、エロネタをメインにしたのが本作。ある意味青春時代という題がぴったり合う。
掲載作が青年誌ということから、全編下ネタ満載となっています。

主要キャラクターは鬼太郎、目玉のおやじ、ねずみ男。
鬼太郎→高校生。じんわりとエロに興味あるお年頃。
目玉のおやじ→家にいる(おそらく無職)
ねずみ男→ポルノ販売会社に勤めている。なんだかとてもエロに染まっている又は占い師。

ほとんどの話に、ねずみ男が下心でよけいな事件を持ち込んできて、それに鬼太郎が巻き込まれるという展開。
性的かつエロッチックなシーンがバンバン出て、エロネタやナンセンスネタが渦巻きますが、当時の水木御大の絵の雰囲気によって、コミカルに仕上がっています。
高校に通う青春(?)鬼太郎のエロと真面目の狭間がなんだかコントのよう。

(現在のような、線の細かい、丁寧な絵柄とは少し違います。少々雑にも見えますが、これがまたエロい内容をいい感じで受け止めています。かなりデフォルメが効いているのでそれほど卑猥な感じがしないのがおもしろいです。)

●パワフルだけれど、落ち着く空気感

私は詳しくは知りませんが、昭和のエログロナンセンスのような空気が強く感じられます。
昔の青年漫画。今みたいに洗練されていない、荒々しく力強い、アングラ全盛期。
鬼太郎自体がアングラ要素を持っているので、エロやナンセンスの要素を強化しても上手くはまっているのだと思います。

鬼太郎は性に興味を持ち、ねずみ男は卑猥さに磨きをかけ、目玉のおやじも負けじと助平。
(目玉のおやじにいたっては自らの体の小ささを活かして、女性のあらぬところに侵入するしまつ。影ではとてもエロいようです。)

またこれも、人間を愛し、人間社会で生きる鬼太郎の姿なのだと思います。
人間と妖怪の世界の狭間で生き、そしてその青春は俗っぽさを増していき。。。
生々しくもバカバカしい、そしてスパイスとしてのエロ要素の詰まった鬼太郎の生活。
私はこれはこれで気に入っています。

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