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『ナメクジの言い分 (岩波科学ライブラリー)』~殻がなくて何が悪い~

サブカル
11 /30 2012
ナメクジの言い分 (岩波科学ライブラリー)ナメクジの言い分 (岩波科学ライブラリー)
(2012/10/05)
足立 則夫

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梅雨の風物詩

都会のナメクジは絶滅の一途(?)という噂の真偽を確かめるべく自ら発見マップを作成し、また全国の知り合いに呼びかけて観測情報を募る。歩きはノロノロだが食欲は旺盛でキャベツはバリバリと頬張る。ビールも大好き。意外にも記憶力は強いらしい。2億年ずっと生活スタイルを変えずに生き残ってきたナメクジの本音と愛らしさに迫る。 (「BOOK」データベースより)


●殻のあるとなしとで生じる差別

スローなスローななめくじの本。
きっと、購入するとなると絶対しない類の本です。

図書館の新刊コーナーで見つけたもの。
おそらく、私が一番最初に手をつけたはずです。
もし、今回私が手に取らなければ、この本は次にいつ日の目を迎えられたのか。。。そんなことすら考えてしまう「なめくじ」について語られた本。

この本を読もうと思った理由はただ一つ。
「なめくじは殻のないかたつむりなのか?」
という点。

かたつむりは、わりとみなに愛されているようなのに、殻のないだけでこうも毛嫌いされるなめくじ。
そのへんが昔から気になっていたので、この本を読んで色々知ることができけっこう満足しています。

どうやら、昔はそうほう同じようなものだったよう。
そんな中、進化の過程で殻を捨てたと推測されるなめくじ。
(なにぶん、あんな物体なので、化石などに残っていないよう。なので推論部分が多いよう)
それは無くなったとか、失ったとかネガティブな理由でなく、”捨てた”と言ったほうが正しいよう。
より狭い場所に逃げ込めるように、より身軽になれるように。
「守る」よりも「逃げ切る」を選択した末が、われわれが見ているなめくじのようです。

そのへんの、かたつむりとなめくじの考察の他、日本なめくじ分布図や、勢力図、文学芸術のなかのなめくじなど、とにかくなめくじずくし。
とにかく、これで一冊の本を作ったという情熱がなによりもすごい。
正直、全体を通して地味な印象を受けますが、行間からは熱気が漂っています。
著者、関係者のなめくじへの思い。
世の中にはそういう思いをもつ人がいて、そしてなめくじも伊達や酔狂であんな形をしているわけではないということが知れただけでも儲けものかも。

(カテゴリーとして「学術」にいれようかと思いましたが、本全体の構成の面白さで「サブカル」とさせていただきました)



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