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『地域の力とアートエネルギー 』~そこである意味~

アート
03 /30 2013
地域の力とアートエネルギー (陽セレクション)地域の力とアートエネルギー (陽セレクション)
(1997/01)
橋本 敏子

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いわゆるアート。
美術館で、博物館で、あるいはデパートにおいて。
高い金をかけて、宣伝もたくさん、そして人もたくさん押し寄せる。
そういうアートではない、アートが本書のテーマです。

地域の力とアートエネルギーとはなんぞやというのが最初の感想。
そもそもアートエネルギーという言葉自体がなんかへんです。

ここで紹介されているアートはいわゆる展示型とは違う、プロジェクト的な要素の強いもの。
町を、学校を、特定の場所において、そこでしかできないことをやろうというもの。
しかもアーティスト(作家)単体が作品を制作するのではなく、多くの人のかかわりあいがあってはじめて成立するもの。
一般の人が見ると、「これってアートなのかしら?」と疑問に思うようなものもありますが、アートとはなんぞやと考え直すきっかけがつまっています。

本書で紹介されていたのは、日本各地で行われたアートイベントやプロジェクトの概要を紹介したもの。
それらはいったいどのようなことから始まり、どのような経緯を経て完成へ至ったか。その間に起こった問題、その後の反応までがレポートされています。

いいことばかりじゃないけれど、何かしら変わるし、きっかけとなる。
目に見えない変化かもしれないけれど、それをおこなった町の人たちの心の中のありようが変化して。
そして町が少しづつ少しづつ、動き始める。
アートにはそのような働きかけをする力があります。
そしてそれこそが、題にあるアートエネルギーということなのでしょう。

なにも、美術館や博物館などの都市公共施設にあるものだけがアートではないのです。
世界どこの土地でもアートができ、そしてそれはそこである意味性のようなものが表現されていくはずなのです。
あとは”何を”変えていくか、”何が”変わっていくか。

最初感じたアートエネルギーという言葉への疑問は読後にすこんと腑に落ちっていました。



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