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艶やかなりし、噺の世界 『昭和元禄落語心中』

昭和元禄落語心中(1) (KCx ITAN)昭和元禄落語心中(1) (KCx ITAN)
(2011/07/07)
雲田 はるこ

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噺家の世界を漫画で表現


満期で出所の模範囚。だれが呼んだか名は与太郎。 
娑婆に放たれ向かった先は、人生うずまく町の寄席。 
昭和最後の大名人・八雲がムショで演った「死神」が
忘れられず、生きる道は噺家と心に決めておりました。 
弟子など取らぬ八雲師匠。惚れて泣きつく与太郎やいかに……!?
昭和元禄落語心中・与太郎放浪篇、いざ幕開け!!(内容説明より)


●「このマンガがすごい!」にランクインした落語の漫画

私が本と同じぐらい好きなのが、”落語”。
ipodの中はほとんど落語で埋まっております。
そんな愛してやまない落語の世界が舞台の作品、「昭和元禄落語心中」。
タイトルからしてそそられるものがあります。

この作品は、宝島社が発行する「このマンガがすごい!」において2012年度の女性部門で2位を獲得しています。
あらすじはといいいますと、与太郎という男刑務所を出所するところから始まります。ムショの中で聞いた有楽亭八雲師匠の「死神」に惚れ込み、師匠の元へ弟子入りを願いに行くが…

●女性らしい、艶っぽさ

作者の雲田はるこさんの絵は、どことなく色っぽく、それが噺家の物語と合わさって、艶やかな作品に仕上がっていると思います。
ストーリーとしては、演題にスポットを当てるのではなく、あくまでも噺家の生き方にスポットを当てたもの。
芸の道で生きる人間が、噺の喜び、厳しさ、愛憎などを受けながら邁進していくといった感じです。
ストーリーや絵柄なども、女性が好みそうなツボをおさえた作風でしょう。

読んでいると、ちょいちょい変だなっと思うところもでてきます。
(噺家さんの世界のルールや暗黙の了解などから外れているなと思う場面も…)
それでも、こういう漫画によって、落語の世界が描かれることは好ましいことです。
こういう女性目線から描かれた落語の漫画はいままでなかったのである意味斬新。
この漫画をきっかけに、実際の落語にも触れる人が増えたらなと思います。


この作品のキャラクターですが、おそらく実際の名人をモチーフにしているのではないかと思います。
主人公の一人、有楽亭八雲師匠ですが、こちらはおそらく6代目の三遊亭圓生師匠でしょう。(少し、8代目桂文楽師匠もまじっていると思いますが)
色っぽい芸風というのが圓生師匠を連想させます。


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