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拝啓、琵琶湖様 『偉大なる、しゅららぼん』

偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん
(2011/04/26)
万城目 学

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ローカル超能力


万城目学の最新作にして、大傑作!!!
琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。高校に入学した日出涼介、日出淡十郎、棗広海が偶然同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がった! (内容紹介より)


●2012年本屋大賞9位作品

2012年「本屋大賞」にて9位を受賞した作品。
『鴨川ホルモー』などの作者、万城目学さんのSF青春小説(ギャグ)です。

古より伝わる琵琶湖の力を受け継ぐ一族の、宿命の戦いを描いた作品。
ベースは青春とギャグなのですが、骨格にはSFが一本通っている感じです。

『鴨川ホルモー』も面白かったですが、個人的にはこの『偉大なるしゅららぼん』のほうが好みです。
勢いだとか、笑わせどころのリズムがとても良くなっていることや、主人公たちの一族の秘密がなかなか明かされないので、それが気になるのもあって、最期まで飽きることなく読み進められました。

『ホルモー』も『しゅららぼん』も変わった”音”です。
目にして、口にして、耳にした瞬間「?」と疑問がわきます。
「これはいったいなんなのだろう?」と。

読み進めていくうちに、それがなんなのか分かってくる。
それにはちゃんと意味があることが分かってくると、このへんてこなタイトルに妙な親近感が湧いてくるようです。
読み終わってみると「確かにしゅららぼんだった。」っと読まない人にはまったくわからない、妙な納得感が自分の中に芽生えました。

●琵琶湖に思いをはせ

この手の小説(ギャグ+青春+SF)は舞台が京都が多かったので(森見登美彦作品など)、滋賀は妙な新鮮さがあります。
ほとんど足を踏み入れたことのない滋賀。
琵琶湖もきちんと見たことがありません。
だからこそ、想像の中で舞台のイメージがぐんぐん広がっていきます。

関西において水源地として人々に恵みを与え続けてきた琵琶湖。
その琵琶湖には不思議な力があって、それを受け継ぐ一族が今でも住んでいる。

あるはずはないのですが、なくもないようなその設定。
そういう、限りなくリアルに食い込んだSF風味が、青春ギャグにアクセントを加えてくれます。
それがなければ、ややのっぺりとした読み応えしか残らないのかもしれません。

万城目作品をこれから読んでみようと思う方には、『ホルモー』よりも『しゅららぼん』のほうがとっつきやすいでしょう。
大いなる琵琶湖に思いをはせて。「しゅららぼん」という音の響きに身をゆだね。
軽快な青春ギャグのリズムを楽しむのもアリです。

ps
『ホルモー』より『しゅららぼん』のほうが映画化しやすいかも。起承転結具合が、2時間ものの映画に近いまとまり具合です。『ホルモー』、『プリンセストヨトミ』からいくと、次に映画化される万城目作品は、かなりの確率で『しゅららぼん』だと思っています。



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