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『坂の上の雲〈8〉 (文春文庫)』~日露戦争終決へ~

坂の上の雲〈8〉 (文春文庫)坂の上の雲〈8〉 (文春文庫)
(1999/02)
司馬 遼太郎

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本日天気晴朗ナレドモ浪高シ

本日天気晴朗ナレドモ浪高シ―明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。巻末に「あとがき集」他を収む。(「BOOK」データベースより)


●いよいよ最終巻

坂の上の雲 第8巻
いよいよ最終巻。日露戦争最大の山場、バルチック艦隊との決戦です。

日本の命運をかけた戦い。
ここでロシア側を一艦でも逃せば、日本海の航海に支障が出て、確実に日本側が敗北の道を歩まなかればならなくなる、大事な一戦。

歴史の授業などで、勝敗の結果は知っていても、やはり細部の様子を読んでいると、ドキドキがとまりません。
飛び交う銃砲、火炎、水しぶき。
それらの描写が続き、ロシア艦が一隻、また一隻と沈んでいく度に、この戦争が終決へと近づいていきます。

まだ明治維新が起きてから、そうは経っていない時期。
ほんの数十年前までは、ちょんまげを結い、腰に刀をさしていた日本人が、近代兵器によって大国ロシアから勝利を収めようとしている。

歴史に”もし”というものはありませんが、仮にこの戦争で負けていたならば、今の日本も、東アジアもまったく別の形になっていたに違いありません。
”今”を形作った重要な歴史の一頁。
学校の授業では知ることのできなかったその情景を知ることができ、改めてこの本を読んで良かったと思いました。

●日露戦争終結後の悲劇も


この巻でやりきれない気持ちになったことが一つ。
日本海海戦での戦死者よりも、その後に起こった戦艦三笠での謎の事故により亡くなった方のほうが多いということです。

日露戦争集結直後の1905年、三笠は佐世保港内で謎の爆発事故を起こして沈没します。
東郷平八郎や秋山真之は上陸中だったため怪我はありませんでしたが、この時に339名の方が亡くなりました。

戦争という死地からようやく開放されようかという矢先の事故。
こういう悲劇があったということも、教科書には載っていなかったように思います。

●学ぶことの多い小説

全八巻。
長かったようで短かった『坂の上の雲』。
どの巻もそれぞれ考えさせられる部分、感銘をうける部分が多々あり、飽きることなく読み進められました。

今の日本を作った先人たち。今の日本人が持っていないものを持っている先人たち。
先人から学ぶことの多さを改めて痛感させられる、そんな小説でした。
もう少し、自分の年齢が経たとき、また読み返してみようと思います。


●1巻へ

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