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『マンボウあくびノオト 』~軽快なユーモア~

マンボウあくびノオト (中公文庫)マンボウあくびノオト (中公文庫)
(1997/03)
北 杜夫

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山、海、町、空想

なんだかおかしい現実とのズレの感覚を作品化した「第三惑星ホラ株式会社」「少年と狼」「活動写真」などの物語。なまけものとかホラ吹き人間へのやさしい共感、沖縄紀行、医学生時代、そして精神科医としての体験を記すエッセイなど―著者の人間そのものから表われるユーモアと深い洞察によって描かれた、初期短篇とエッセイを収録する、北杜夫の不思議な世界。
(「BOOK」データベースより)



●不規則軽快リズム文章

『どくとるマンボウ航海記』の著者、北杜夫さんの本。
世界をめぐったり、離島にいったり、小説を書いたりと、マルチな広がりのある内容。

私にとっての二冊目の北さんの本。
はやくもちょとハマリ気味な感じです。

『航海記』でもそうですが、北さんの書くものは不思議なリズミカルをもってます。
かなり、好き嫌いのわかれる文体ですが、はまるとまこと気持ち良し。
描写されている世界が、一層の魅力をたたえて飛び込んでくるよう。

今から、ん十年も昔に書かれたこれらの本。
内容などは時代を感じますが、そこにあるリズムや情熱なんかは今でも活き活き感じるもの。
この地球上の様々なものを、楽しみながら観察しユーモアを交えて伝えようという気持ちが伝わってきます。

●小説ではテイストが変わる

『あくびノオト』には北さんの小説も収録。
どちらかというとショートショートのような感じで、短めにまとめられたもの。

エッセイなどは、楽天的でポジティブな世界ですが、氏の書く小説は少しブラックめな感じが…
独特の世界観で、面白いのですが、エッセイとの落差があるので私は苦手かも。

まぁ、エッセイでもブラックな部分も出てきますし。
(それは北さんの精神科医という職業柄から見えてくるものなのかも)
ただ、それらがエッセイでは全然気にならないんです。
多分、北さん自身が気にしているという描写が出てこないから。

小説だと、主人公は北さんじゃないから、それらがなんとくずっしりと重く感じるのかも。
軽目に描いたり、重めに表現したり。それらのバランスがあるからこそ、幅の広がりのある文章が書けるのでしょう。

収録されている内容は様々。
あっちへ飛んだり、こっちへ飛んだり。小説になったり、沖縄でビールを飲んでいたり。
「これはエッセイ?小説?」と一瞬戸惑ってしまうのもご愛嬌。
軽さと重さのバランス、ミックス。
読書の秋口にはちょうどいい本。


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