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『遺稿』~立川談志最後の毒舌~

遺稿遺稿
(2012/04/11)
立川 談志、山藤 章二 他

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喋れなくなっても、噺続ける


立川談志、二〇一一年十一月二十一日、喉頭癌にて死去。享年七十五。戒名は自ら生前に付けていた「立川雲黒斎家元勝手居士」。世の中を挑発し、常識に異を唱え続けてきた家元が、最期の最期に選んだのは「書き続ける」ことだった―。死の床で天才的な記憶力と執念で書き続けた家元の遺作。(「BOOK」データベースより)


●死ぬまで立川談志

惜しまれつつ亡くなった、立川談志師匠(以下、家元)の最後の本。
死ぬ間際まで、世の中に独自の世界観を発信し続けた、家元の力作。

この本に掲載されている文章を書いていたころは、すでに家元は言葉を発することができなくなっていたはずです。
それでも、なにか喋らずにはいられない。話さずにはいられない。
根っからの噺家、芸人魂みたいな気迫のこもった文章でした。

もう、たぶんそろそろダメだという勢いとかもあるのでしょう。
世間の常識や倫理やさまざまなしがらみから解き放たれたような自由さ。
普通ならはばかれるようなことにもバシバシと言及しています。

他の本に比べると、だいぶ支離滅裂な部分もあれど、そこには確かに家元の落語のリズムみたいなものが感じられます。
あっちへ行き、こっちへ行き。
機関銃のように話題が飛び、脳みそに蓄えられた豊富な知識や、これまでの人生での多彩な人間関係の話などが次から次へとあふれだす。

もはや、満足に自由に動けない。言葉さえもでない。
噺家として絶望的な状況でありながらも、最後の最後まで噺家立川談志であることを止めていません。

政界に出たり、落語界を引っ掻き回したりとやりたいことをやり続けた来た家元。
本書を読んで、最後までそれを貫き通したことに、改めて立川談志の凄さを感じました。

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各テーマごとに山藤章二さんが描く似顔絵が載っています。

表紙の家元の似顔絵もそうですが、山藤さんの絵はその人まんまを描き出しています。
ある意味、写真よりも写実的。
他の落語家の似顔絵も多数書かれており、中には古今亭志ん生の高座を似顔絵でアニメ化したものもあります。
これもおすすめ。




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