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『アフターダーク』~明けて、また暮れて。そして繰り返す~

村上 春樹
01 /18 2013
アフターダークアフターダーク
(2004/09/07)
村上 春樹

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うーん、なんとも不思議な余韻。
晴れ晴れしくはないんだけど、妙にすっきりしているというか・・・

私にとって、初めての村上春樹作品。
村上作品は、私の中で一段高い位置にありました(読んだことないにもかかわらず)世間中で高評価を得ている。
『1Q84』などはメディアにも多く取り上げられていたし、世界の多くの国にも読者がいる。
しかも、ノーベル賞候補にまでなっている。
人気があるのに、通俗的なものとは一線を画したなにかがあるに違いない。

ある程度の読書力を身につけてから読んでみたいと、数年前からふつふつと思っていました。
自分の中の、そんなものを整えた上で、十分に味わって読みたいと。
読書力と言っておきながら、そんなものがあるかは疑問ですが、とにかく今なら読めるといったタイミング的なもので手にとったしだいです。

『アフターダーク』。
”あるんだろうな”って世界。
世の中の表でもなければ裏でもない、グレーゾーンを行き交った人々の一夜の話。

どんな端役のキャラクターにも、大切な存在感を感じます。
たとえ数行しかでてこないタクシー運転手さんにも、そこにいる必要性のようなものが。
ぽつり、ぽつりと交わされる会話が、哲学的というか本質的というか。
芝居がかっているようにも取れなくもないですが、すんなり馴染ませるだけの世界がありました。

登場人物によっては”救われた”ようにも見えるし”奈落に落ちた”ようでもあるし。
でも、それもはっきりしなくて、あくまでもグレーゾーンなのです。
それは気づけば、はっきりと形をみせ劇的に世界が変わるのだけれども、気づいていないからこれまでと同じ生活が続いていくような。
どこまでも曖昧な世界が広がっていて、でも現実味を帯びていて。

正直、解釈に戸惑うというのが本音です。
ただ、この本で描かれた物語が全てではなく、その物語の後にひろがる世界こそに明確な形があるのでしょう。


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図書館男子

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