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『歩く旅の本 伊勢から熊野まで』~熊野古道女子一人旅!~

歩く旅の本 伊勢から熊野まで歩く旅の本 伊勢から熊野まで
(2013/04/23)
福元ひろこ

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世界遺産、熊野古道。
古の時代から多くの巡礼者が辿った道。
近年でも、世界遺産登録をうけて、沢山の人が足を運んでいます。

本書では、この熊野古道の伊勢路(伊勢から熊野までの古道)走破の旅の記録です。
著者、福元ひろこさんの一人旅。
交通機関が発達した現代において、「歩く」とはどういうことなのか。

今までにも、熊野古道の本というのは色々あったのですが、この本ほど読んでいて楽しい本はありませんでした。
今までの古道本というと、○×大学教授監修とか、旅行雑誌みたいなのとか、あんまり読み物として楽しくないものばかり。
しかし、この本だけは夢中で読んでしまいました。

一日一日の記録をとても素直な文章で書いていて、どこかブログのような読みやすさ。
伊勢路の難所にさしかかったときの心細さや、苦しい中で出会った人の優しさ。
そういうものが包み隠さず素直に書かれていて、共感しながら読みすすめられました。

熊野古道伊勢路の特徴は、平坦ではないということ。
峠越えの連続、そして山と海のコントラストが濃いということ。
もはや歩いて峠越えなど昔話の世界。でもそれが今でも息づいているんです。
現代人がそのようなものを体験したとき、率直にどうなるのか。
福元さんが体験する驚きや波乱万丈の連続にぐいぐい引き込まれていきます。

女性の一人旅。等身大の一人旅。
建前なく、現代の熊野古道歩きの素の姿が見えてきます。
古の時代から比べると、歩く人もめっきり減ったはずですし、それを迎え入れる体制も消えつつあるのが現状。
正直、不便なことも多いでしょう(伊勢路を走破しようとすると、宿泊関係が難しいみたい。)
そういう、物質的な不便さはあるものの、古道客に対する地元民の優しさや温かさのDNAは受け継がれていることがわかります。
福元さんの旅からは、今でも人の優しさや思いによって、古道が息づいているってことがわかりました。
歩く、巡礼する、それって人と人とが繋がり合ってこそ、成立するもんなんだなって。

この本を読み終わったとき、とてつもなく「歩いて旅したい!」という思いにかられました。
おそらく、読み終えた人の多くがこの思いを抱くことでしょう。
もちろん、大変そうだししんどいことも多そう。だけれどもそれ以上に得るもののほうが大きそう。
旅行とは違う、”歩く旅”の魅力に大きな憧れを抱きました。

本書には、歩く旅に必要なものの紹介も行われています。また、伊勢路完全版マップも付録で付いており、これさえあれば、いつでも熊野古道伊勢路の旅へ出かけられるという寸法です。
熊野古道に、歩く旅に興味のある方には、是非おすすめしたい一冊です。



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