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『思考の整理学 (ちくま文庫)』~東大・京大で支持される本~

思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
(1986/04/24)
外山 滋比古

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「東大・京大で5年間販売冊数第1位」
帯に書かれたこの文句に惹かれて購入したのですが、これが面白い。

東大・京大生支持っていうから、もしかしたらすごく難しい本なのでは?と思ったりもしました。はたして全部読みきれるだろうか。。。
しかし、実際に書かれている文体はわかりやすく、すいすいと読みすすめていけます。

論文の書き方が主題となっていますが、根底にあるのは思考するということについて。
私たちが、日常的にしているものです。でも身近なことだけれどもよくわからない部分が多いのも確か。
朝おきてから、夜寝るまで、様々なことを思ったり、考えたりしているのですが、その思考にも人によって差がでてきる。
あの人はどうしてあんなに面白い発想や考えが浮かんで、私はなにも浮かばないんだろう。。。ってなことを少なからず経験した人はいるはずです。

ハウトゥーやノウハウとはまた違った内容。
どちらかといえば心構えが近いかな?思考の心構え。
日常生活をおくるなかで、どのようなことが大切で、重要になってくるのか。
また、何をすれば思考をうまく扱うことができるのか。
そして、自ら思考するというのはどういうことなのか、など。

冒頭に「グライダー」という章があります。
グライダーは最初飛行機か何かに引張ってもらわなければ飛ぶことのできないモノ。
大学生は、学生の間はグライダータイプで教授などに牽引してもらいながらそれなりの飛行(考えをまとめたり、学業をこなす)はできるのだけれどもいざ自力飛行(オリジナルの論文をかけ)となるととたんダメになるとあります。
本書が書かれたのは30年ほど前ですが、このあたりの事柄は学生の普遍的なもののよう。
ここから自らの考えをもって自力飛行できるか否かによって、今後の社会での身の振り方が大きく変わってくることでしょう。
本書が、東大・京大で支持される理由もわかる気がします。この本は、そういった自力飛行を求められる、社会に飛び立つ間際の学生にこそ染み入る内容に溢れています。


人は何のために読書をするのかということの一つに「新しいことを発見する」ということが挙げられます。
そういった、発見、出会いがあるからこそ、読書は楽しく有意義なものになりえます。
ここ最近読んだ本の中で、本書ほど発見にあふれた本はありませんでした。
ページを進める事に今まで自らの頭になかった知を発見する。
日常的なことがらなのだけれども、それを少し角度を変えてみることでも、まったく新しい発見につながる。
知的好奇心を揺すぶられながら、自分の考え方に新しいものが加わっていく感覚を実感できる本でした。


本書で気に入った言葉
「生物学的にインブリーディング(近親交配)がよろしくないとすれば、知的な分野でもよかろうはずがない。」(同系統の思考を持つ人たちだけで構成された企業、学閥、コミュニティーを批判して)


関連記事
『偶然のチカラ (集英社新書 412C)』~ギャンブルから宗教まで~
良い意味で叱ってくれる本 『自分の中に毒を持て』
(※私が購入したとき『思考の整理学』と『自分の中に毒を持て』が何かのフェアで、同じコーナーで売られていました。『自分の中に毒を持て』も是非チェックしてみてください!)

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