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イケメン修験者が表紙 『ゴーストハンター エクソシストから修験者まで』

幻想的
06 /14 2011
ゴーストハンター エクソシストから修験者まで (Truth In Fantasy 86)ゴーストハンター エクソシストから修験者まで (Truth In Fantasy 86)
(2011/04/29)
三猿舎

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人類vs霊現象


現実の世界には、未だに未知の領域があります。それは、霊的現象や精神内で起こる原因不明の病気など、未確定なものたちです。それらを、“悪魔・怨霊・霊・鬼”として、遥か昔から悩める人々に救いの手を差しのべていた者たちが世界各地に存在しました。それが、エクソシスト、修験者をはじめとする祓魔師なのです。そして彼らは今もなお、世界に存在し続けています。本書では、未確定なものを“ゴースト”とし、それらを鎮める祓魔師を“ゴーストハンター”として、彼らの概念、戦闘術、服装&アイテム、事件簿を紹介します。 (「BOOK」データベースより)


世界には、未だ科学では解明されていない不可思議な現象が起きます。
原因不明の病におちいり、現代医学では回復させられない。なぜだ、わからない。
そんな事態に対して、彼らは太古の昔から不可思議な現象に立ち向かってきました。
かれらはゴーストハンターとよばれ、神霊の力により不浄を打ち倒すのです。


まずゴーストハンターとは何か。
この本のなかでは霊現象を察知でき、またそれらの霊障を祓うことのできる人たちとされています。
こういう人たちは世界中にいて、今なお様々な怪異を戦いを続けているそうです。

映画でおなじみエクソシスト。日本では修験者、陰陽師、僧侶。その他の国では呪術師や魔女司祭等。
国々によって呼び名は違いますが、彼らは皆、常人では対処しきれない奇怪な現象に立ち向かう術を心得ています。


この本で、興味深かったのが、国や宗教観の違いによってそれら奇怪な現象の原因、対処も違うということ。

エクソシストはキリスト教圏のゴーストハンター。
怪異の原因は悪魔であり、それを滅するのを目的とします。
これは、一神教ならではの概念で、悪しき霊現象は神の敵対者の仕業、すなわち悪魔であるという概念からきているようです。

一方日本での修験道、陰陽師、僧侶。
怪異の原因は霊であったり、呪い、精霊、神など様々です。
対処の仕方も、祓う、成仏させる、呪い返し、鎮魂、祭りなど様々。
人間に害をなすからといって必ずしも悪しきものという訳でなく、その怪異に対して適切な処置を行います。

これは日本が多神教であることや、仏教、神道、土着の信仰などが様々に混じり合って、広い解釈が生まれたのだと思います。




多くの国のゴーストハンターに言えることですが、怪異と対する時には決して自分だけの力で立ち向かう訳ではありません。
人間の力ではどうしても解決できないことがあります。
彼らは怪異に対して、神や仏、精霊などの力を借りることによって対抗する術を持つのです。
人の力には限界があることを知っているからこそ、驕ることなく自然の叡智を敬うことで、その神秘的力を貸してもらう術を磨いてきたのだと思います。


今だ世界中ではエクソシストの需要が多くあるようです。
科学でなんでも解決できると思いがちな世の中ですが、そうはいかない部分も沢山あるのです。

よくぞこれだけ集めたり! 『妖精事典』

幻想的
03 /14 2011
妖精事典妖精事典
(1992/09/28)
キャサリン ブリッグズ

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読み物ではありません。


ケルト圏を含む英国諸島や西欧に伝わる妖精約400種が登場。妖精や妖怪との遭遇体験など読んでおもしろい話がいっぱい。超自然的存在に魅せられた詩人や作家や研究者の評伝も豊富。伝承にあらわれる妖精との交際法や妖怪を避ける方法を紹介。 (「BOOK」データベースより)

正直、妖精だけでこれだけの情報量を集めると言うことが驚愕です。
あ行~わ行まで600ページあります。
まずそれだけ妖精がいるのか!ということに驚きです。

しかも、この本は事典なので挿絵はほとんどありません。
妖精の紹介文章がこれでもか!というほど載っています。
引用文章とかもあるので、読み物として一応楽しめるかと思います。
しかし、恐らくあまりの重厚さにか行に入るまでに挫折するでしょう。。。
(私は読みきれていません。)

たまぁにめくっては、すこし妖精の世界にイメージの翼を羽ばたかせるぐらいでしょうか。

どこかで見かけたならば、ちらっと見てみるのもいいかもしれません。
(もし妖精が好きで好きでたまらない人がいるならば生唾ものの本だと思います。)

奇人達の履歴 『妖人奇人館』

幻想的
02 /21 2011
妖人奇人館 (河出文庫)妖人奇人館 (河出文庫)
(2006/05/03)
澁澤 龍彦

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かくも美しき歴史の影で

ノストラダムス、カリオストロ、ラスプーチン、etc・・・
様々な書物などで幻想と現実の境目の住人として
扱われた偉大な奇人たち・・・
彼らはどのような生涯を送ったのか。
謎多き怪人物達の人生を紹介する、エッセイ集。

作者の澁澤龍彦氏はサディズムの語源で有名な、
マルキ・ド・サドの著作研究および紹介で有名な人物。
そのほかにも世界中の風俗や怪奇、淫猥なものなど、
精神世界や文明の暗黒面などを精力的に発表し続けてきた。
没後20年以上たつが今なお、著作の人気は高い。

私はこの本を数年間探しました。
画像に使っているのは復刻版の表紙でしょうが、私の探していた時には
まだなく、昔の版のものを探すしかありませんでした。
しかし本屋ではそれがぜんぜん売っていない。
アマゾンの中古でようやく見つけたのを覚えています。

この手の本は現在でもよく売られているのですが、
いかんせん本として魅力を感じません。
ちゃちなイラストや大雑把な解説ではかえって欲求不満になります。

この本では肖像画が挿絵に載っていたり、渋沢氏の怪しくも軽快な
語り口によって、怪奇な世界の詳細を知ることができます。
怪人物達の名前や何をしたかだけでなく、どのような人物でいかに
世を惑わし、どういう生涯を過ごしたのかということも書かれています。

決して教科書には出てこず、正史では詳しく描かれない、歴史の影を
彩ってきた人物達

好き嫌いははっきりわかれますが、不思議や怪異を好む人たちには
きっと満足いただけると思います。

どこかで見たことあることの原典 『幻獣辞典』

幻想的
01 /30 2011
幻獣辞典 (晶文社クラシックス)幻獣辞典 (晶文社クラシックス)
(1998/12/25)
ホルヘ・ルイス ボルヘス、マルガリータ ゲレロ 他

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ゲームや小説映画などででてくるモンスター。いったいどんな生態なの?

ファンタジーの世界では必ず目にするモンスター。そんなモンスターがもともとの起源は何なのか。
作者ボルヘスの幻想的な表現で語られています。

最近では、コンビになどでもこの手のたぐいの本が売られています。
読んでみると、現代風タッチでモンスターが描かれて、説明されています。
それらの本も格好よくわかりやすいのですが、いまいち”雰囲気”が薄い気がします。
モンスターというのはどこかの誰かがチラッと見た。それを聞いた人がなんとなくで書いた。
たぶんこんな感じ・・・
その程度のあやふやなものでいいのです。”幻”獣なんだから。

本書は50年ほど前に書かれたものなので、挿絵も非常にレトロであやふやです。
そのはっきりとしていない加減に想像を膨らます余地ができて、そのモンスタ
ーに感情移入しやすくなります。

「もしかしたら昔誰かが見たのかも」ぐらいの感覚になります。
完全にフィクションとは言い切れないあやふやさが素敵です。

”カーバンクル”、”ア・バオ・ア・クゥー”というワードにピンときたかたには
特にお勧めです。

図書館男子

図書館好きの管理人が、様々なジャンルの本を紹介しています。特にお気に入りなのは、江戸、落語、アート、デザイン系の本。相互リンク随時募集中!